同社は新体制のもとで「長期的な収益成長の回復」を目指しています。2017年から2021年にかけて総保険料収入が2,000万ドル以上減少した反省を踏まえ、初年度の新契約売上を拡大して総収入を押し上げることを重点施策としています。具体的な成果指標としては、直近で総資産約17億ドル、直接保有保険金額が約52億ドルに達している基盤を活かしつつ、初年度保険料の増加と契約継続率の改善で売上構造を安定化させることを目指しています。

重点投資分野としては商品開発と販売チャネルの強化に資源を集中しています。同社は顧客ニーズに応じた新商品の投入や既存商品の改良を進め、代理店や独立コンサルタントとの連携で販売網を拡大する方針です。国際事業では1件あたりの保険金額が大きく保持コストが低い特徴があること、寿命や支払形態の違いから高い契約継続率が期待できることを差別化要因として活用し、販売員報酬の改定や販売促進キャンペーンで販売モチベーションを高める施策を取っています。

新市場開拓・事業拡大については国際展開の深化と米国内での販売基盤の拡大を並行して進めています。同社は既に約80か国で事業を展開し、ライフ保険部門の直接保険料の約89％、連結の約67％が国際保険料である点を踏まえ、拉丁米やアジア太平洋の主要市場（コロンビア、台湾、ベネズエラ、エクアドル、アルゼンチンなど）での代理店網強化と、新規ディストリビューターの獲得を通じて初年度売上の回復を図っています。加えて、米国では43州での事業許可を踏まえ、未展開州やホームサービス分野での市場浸透余地を検討しています。

技術革新への取り組みでは、デジタル化とサイバーセキュリティを経営の優先課題と位置づけています。同社は顧客体験向上のためにデジタル機能を強化するとともに、情報量の増加に備えて第三者評価や外部監査を含む多面的なセキュリティ対策を導入し、企業リスク管理に統合しています。さらに、配当や年次給付を株式購入に振り向ける自社のストックインベストメントプラン（SIP）など、顧客接点を広げる施策の運用面でもコンピュータシェア等の外部運営体制を活用して効率化を図っています。

CITIZENS, INC.CIA

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