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TARGET CORPTGT
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事業内容
TARGET CORPは米国を中心に大型店舗とオンラインを組み合わせた総合小売を運営しており、日用品、食品、衣料、家庭用品、家電、子ども用品など生活に関わる幅広い商品を販売しています。同社は店舗での対面販売に加え、公式サイトやアプリを通じた通販、店頭受け取りや同日配送など複数の購買・配送手段を提供しています。
主要な顧客は幅広い年齢層の一般消費者や家族層で、売上の大部分は商品販売から得ています。加えて、自社ブランドの販売が売上の約3分の1を占めており、広告サービス(Roundel)、クレジットカード関連の収益、外部出店者を受け入れるマーケットプレイス、会員制サービスや店内のカフェ・眼鏡・一部の薬局といった付帯サービスが補完的な収入源になっています。
事業面では、同社はナショナルブランドと自社・独占ブランドを組み合わせた品揃えを重視し、自社ブランドは高めの粗利を確保しています。調達は世界12か国に拠点を持つグローバル調達チームが担い、品質やコスト管理、責任ある調達を推進しています。また、商品は配送センター網を通じて店舗へ供給し、一部商品は取引先が直接店舗へ出荷するなど流通方法を使い分けています。
経営方針
同社は既存の「ゲスト」(顧客)とのつながりを深めつつ、新たなチャネルでの成長を狙うことを柱に中長期の成長を目指しています。具体的には2024会計年度に営業活動によるキャッシュフローが約73.7億ドル、純利益が約40.9億ドルとなっており、株主還元も重視しているため取締役会は150億ドルの自社株買い枠を承認しています(これまでに約31.0百万株、63億ドルを取得)。また、配当は1株当たり年間約4.46ドルと安定した還元を維持しています。
重点投資分野は商品構成、物流・デジタル配送、顧客ロイヤルティの3つに集約されます。自社・専売ブランドが売上の約3分の1を占めるため商品開発・調達に注力しており、店舗とオンラインをつなぐ供給網(ディストリビューションセンター)やデジタル履行能力に投資していることから、2024年は固定資産投資として約28.9億ドルを計上しました。差別化策としては価格・品揃え・店内体験に加え、Target Circleカードの統合や有料会員サービス(Target Circle 360)で同社は顧客の頻度と客単価向上を目指しています(Target Circleカードの浸透率は2024年で約17.8%)。
新市場・事業拡大の計画は店舗網とサービスの両面で進められています。同社は2024年度に23店舗を新規開設し、期末店舗数は1,978店舗に達しており、面積の異なる小〜大型の店舗を組み合わせて地域ニーズに応じた展開を進めています。加えて、CVSとの薬局運営や外部ブランドとのショップインショップ、オンラインのサードパーティ販売(Target Plus)や広告事業(Roundel)といった店舗外収益源の拡大にも取り組み、同社は既存店舗の収益性向上と新たな収益チャネルの同時拡大を目指しています。
技術革新については、顧客体験の向上と業務効率化のためデジタル化・自動化に投資しています。新しいサプライチェーン施設の稼働でデジタル取扱量が増加したため短期的に物流費用は上振れしましたが、これにより配送速度や在庫精度を改善し、当日配送や迅速な出荷を可能にすることで競争優位を強める方針です。さらに、データ連携による個客向けプロモーションや決済・ロイヤルティ統合により、顧客の購買行動を深く理解して売上増加につなげることを同社は目指しています。