PROCTER & GAMBLE CoPG

時価総額
$3698.6億
PER
23倍
日用品(ビューティー、グルーミング、ヘルスケア等)の世界最大手。Tide、Pampers、Gillette、Olayなどのブランドを展開。1837年創業、1905年オハイオ州で法人化。製品を世界約180カ国で販売、約70カ国に現地拠点。

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企業概況
191文字)
業績概況
139文字)
テーマ
1項目)
ブランド
6項目)
ライバル企業
4社)
同業種の日本企業
5社)

事業内容

PROCTER & GAMBLE Coは、日用品を企画・開発し世界中で製造・販売する大手消費財企業です。歯磨きや化粧品、洗剤、紙製品、ベビー用品、シェービング製品など、毎日の生活で使う幅広いブランド商品を展開しています。研究開発とマーケティングに投資し、消費者に選ばれる製品改良を続けています。

同社は約180か国で販売し、売上の大部分を量販店、スーパーマーケット、ドラッグストア、会員制倉庫店、そしてオンライン販売チャネルから得ています。大手小売りとの取引比率が高く、上位顧客数社でまとまった売上を占める一方、直接消費者向けの販売も拡大しています。収益は主に製品の小売販売によるもので、価格やプロモーション、コスト管理で収益性を維持しています。

同社は事業を美容(ヘアケア・スキンケア・パーソナルケア)、グルーミング、ヘルスケア、ファブリック&ホームケア、ベビー・婦人・家庭ケアという主要な分野で展開しています。各分野でシャンプーやスキンケア製品、髭剃り用品、歯科・胃腸薬、洗濯用洗剤や食器用洗剤、紙おむつや生理用品などを揃え、多くのカテゴリーで市場シェア上位を維持しています。地域別の販売組織と大規模なサプライチェーンを生かし、製品開発と流通の両面で効率化を図っています。

経営方針

同社は長期的に「上位三分の一の株主総利回り」を達成することを目標に、売上と利益のバランスを取った成長戦略を掲げています。具体的には、事業が属するカテゴリーや地域の市場成長を上回るオーガニック成長を目指し、コアEPS(営業指標としての1株当たり利益)を中〜高の一桁成長に引き上げること、調整後フリーキャッシュフロー生産性を90%以上に維持することを長期的な数値目標としています。これらを達成するために、営業投資と株主還元の両立を重視し、景気変動下でも財務の規律を保ちながら投資を継続する方針です。

重点投資分野は研究開発とブランド力強化、サプライチェーンの生産性向上、そして環境に配慮した製品・包装の開発です。同社は「製品性能」「包装」「ブランドコミュニケーション」「店頭・流通での実行」「価格価値」の五つを重視して差別化を図っており、この優位性を支えるために広告・販促、消費者インサイト、製造プロセス改善への投資を続けています。組織面では役割と責任の明確化や業績連動報酬によるインセンティブ整備で人材の定着・育成を図り、コスト削減と生産性改善で投資余地を捻出する具体策を取っています。

新市場開拓と事業の最適化では、世界約180か国での販売基盤と約70か国の現地拠点を活かし、特に電子商取引や直販チャネルの拡大に注力しています。一方で採算や政策リスクの高い市場は選別し、限定的な市場ポートフォリオ再構築も実行しています(例:アルゼンチンなど一部市場の清算に伴う再編費用として総額約12億ドルの非継続的費用を計上)。また、買収・売却・合弁などを通じて製品ポートフォリオを最適化し、重要顧客(例:ある年はウォルマートが約16%の売上を占める)との関係管理を強化して販路とシェアを拡大する計画です。

技術革新への取り組みでは、デジタル化と人工知能の活用で消費者洞察の精度向上と意思決定の高速化を進めています。生産現場では次世代のサプライチェーンを構築して柔軟性と回復力を高め、原価管理と納期対応力を両立させる投資を行っています。環境面では2040年のネットゼロ目標を掲げ、再生可能電力の調達、石油由来新素材の使用削減、リサイクル可能・再利用可能な包装設計、水資源回復プロジェクトの推進など具体施策を展開しているものの、一部目標についてはインフラやコスト面での制約が残ることも明示しています。